岩城賢一の「ぽろ塾」

佐賀県で水球指導をしている岩城賢一のブログです!

夢に生きること、何かのせいにしないこと

 

こんにちは!
 
佐賀県水球指導🤽‍♂️に携わっています、
岩城賢一(いわきけんいち)です。

 

 

 

 

 

今回は、夏に引退した3年生の進路で「国公立合格」という

嬉しい報告があったので、そのことについて書いていきたいと思います。

 

彼には、

水球で全国大会で活躍したい!」

という夢と、

「勉強を頑張って国公立大学に進学したい!」

という夢がありました。

 

1年次には、どちらも中途半端になって

成績が下がったり、練習に身が入っていないこともしばしばでした。

 

そこで、彼と面談を行いました。

 

僕「水球と勉強とどっちも頑張りたいってことで、

  特別進学クラスに入ったと思うけど、最近どう?」

 

彼「最近、課題が多くなってきて、練習後に課題をしています。

  だから、朝練習の時に眠いし、授業に集中できないことが多いです。」

 

僕「そっか、勉強面での課題は、そこだね。じゃあ、水球面では?」

 

彼「成績も下がってきたので、このまま両立していくべきか、

  勉強にシフトしていくべきか悩んでいます。」

 

僕「なるほど。悩んでる時って、

  練習中の『あと一踏ん張り』ができない時もあるもんね。」

 

彼「そうなんです。だから、最近、

  同級生にも置いてかれているような気がして...。」

 

僕「元々の目標は、『水球と勉強の両方の夢を叶えたい!』だったよね?」

 「水球の中で重要で、さらに勉強にも必要な力ってなんだと思う?」

 

彼「うーん...。諦めない気持ちとか、苦しくなった時の集中力とかですかね?」

 

僕「おお!とっても良いキーワードが出てきたね!」

 「では、なぜ今、こんなに両方で苦しんでいるんだろう?」

 

彼「それが、分かんないんですよ。どっちも頑張っているのに。」

 

僕「もしかしたら、そこが原因かもね?」

 

彼「どういうことですか?」

 

僕「勉強やっている時に『練習頑張ったから勉強はこれくらい』

  とか思ったことない?」

 

彼「........ありますね。だって、クラスのみんなは、

  学校終わったら勉強する時間いっぱいあるじゃないですか!」

 

僕「.....正直でよろしい!笑」

 「でも、もし、その中で、

 『勉強だけ頑張っているクラスメイトと本気で競い合って』

 その後、引退した時って、どうなると思う?」

 

彼「勉強時間、増えますね。」

(そうなんです。彼は、淡白で本質的な生徒さんなんです。)

 

僕「そうだね!では、質問なんだけど、

  今は一日に何時間くらい練習している?」

 

彼「朝練で1時間、午後練で3〜4時間していますね。」

 

僕「じゃあ、土日は?」

 

彼「午前中に3時間、午後に3時間くらいですね。」

 

僕「しかも、そこにプラスでプールまでの移動時間もあるよね?」

 

彼「そうですね。」

 

僕「じゃあ、平日5時間×5日+休日7時間×2日で、

  週に39時間も勉強時間が増えるよね?」

 

彼「先生、一日くらい休ませてください。笑」

 

僕「確かに!そしたら、平日の一日にゆっくり休む日を作って、

  34時間にしよう!」

(やっぱり、彼は本質的だなぁ...。参りました。)

 

彼「.....先生が何を言いたいのか良く分からないのですが....。」

 

僕「よく聞いてくれた!ここからが大切な話なんだけど、

 部活動をやっていないクラスメイトたちは、『毎週』

 これだけの時間があるんだよ?でも、その時間を

 有効に使っているクラスメイトって何人いる?」

 

彼「...確かに、そんなに多くない気がします。」

 

僕「そうよね?だって、『いつでも時間がある』から

 『まだ、いいかな?』ってなるよね?」

 

彼「そうですね....。」

 

僕「そして、3年生になってスイッチが入ったとしても、

  週に34時間も『集中してやれる』と思う?」

 

彼「多分、厳しいですね。」

 

僕「そうよね。だから、今、水球で精神面を高めていくって

  すごく価値あることじゃない?」

 「だって、水球と勉強、どっちがしんどい?」

 

彼「余裕で水球ですね!」

 

僕「だよね?勉強してて酸欠になったりしないしね。笑」

 「じゃあ、話を戻すけど、勉強と水球の夢をどっちも

  叶えていくプランを一緒に立てていこうと思うけど、いいかな?」

 

彼「はい、お願いします。」

 

僕「まず、3年の夏の大会までは水球をメインで頑張っていこう。

 その中で、特に『集中力』と『苦しい時の踏ん張り』をテーマに、

 練習に取り組んでいこう。」

「そして、勉強面なんだけど、水球を言い訳にせずに、学年順位を上げていこう。」

 

彼「はい」

 

僕「そして、定期テストや模試の前に目標順位を決めよう!」

 

彼「ただ、毎日の課題で睡眠時間を確保できていないので、

  毎日、放課後に勉強をしてから練習に参加したいです。」

 

僕「分かった。どのくらいの時間が必要?」

 

彼「18:30から参加できるようにしたいです。」

 

僕「OK。でも、そのタイムスケジュールだったら泳ぎ込み練習とか、

  フットワーク練習が足りなくなるから、土日練習の泳ぎこみや

  フットワーの時に、人一倍頑張って、補っていこう!」

 

彼「わかりました!」

 

 

 

 

その後、彼の中で、『勉強と水球を両立することが自分の道だ!』

と思ってくれたみたいで、非常に意欲的に頑張ってくれました。

 

土日に開催される模擬試験を除いて、全ての練習に参加し、

大会もスターティングメンバーに選出されました。

 

もちろん、勉強でも努力が実り、

学校の定期テストでは、学年順位が最高2番まで伸び、

安定して10位以内を守り続けました。

 

夏の大会後は、その勢いはさらに増し、

すごい集中力で勉学に励んでいきました。

(彼らしく、計画的休養もしっかり入れていました。笑)

 

彼が、掴んだ国公立大学の合格...。

それは、自らで掴んだものです。

 

自らの成長が、その合格を掴んだのです。

 

 

 

彼から、

水球しているから、勉強が伸びなくて当然だ」

「勉強も頑張っているから、水球はそこそこでいい」

などという

 

自分への言い訳が、消えた瞬間

 

水球選手として、学生(受験生)としての大きな成長がありました。

 

もっというならば、

「誰かのせい」や「何かのせい」をやめた時、

「人として」大きな一歩を踏み出したのだと思います。

 

 

そして、その努力の結果がきちんと出た。

 

彼は、この体験を通して、さらに成長してくれると思います。

 

「自分はやったらできる」

→だからチャレンジしてみよう!

 

「言い訳を捨てれば、上手くいく」

→できないじゃなくて、どうやったら出来るかを考えてみよう。

 

彼が将来、社会に出て苦しんだ時、

きっと、そんな「自分の心の声」が、支えてくれるでしょう。

 

 

まぁ、何より嬉しかったのは、

学校で合格の報告に来てくれた後に、

一緒に学校の公衆電話で、

お母さんに報告している時の、

ちょっぴり「恥ずかしそうに」でも、

とっても「嬉しそうな」顔と声を見ることができた事ですかね。

 

〇〇君、合格おめでとう!これは、君の努力の成果だ!

 

 

 

 

 

いつもそうなのですが、

選手たちの努力している姿を見ていると、

こちらがたくさん学ばされる事が多いですね。

 

彼ら彼女らは、毎日必死に生きている。

 

自分の命の時間を使って、夢に向かって生きている。

(だって、本当は「遊びたい盛り」の青春時代ですよ!?)

 

そして、「考えたこと全て」「感じたこと全て」「体験したこと全て」

を学びに変えて、次のステップに行く。

 

そして、夢を勝ち取り次のステージに旅立っていく。

 

僕は、そんな体験ができる教師という仕事に就かせてもらって本当に幸せだなと、しみじみ感じる毎日です!

 

 

最後まで読んでいただき、
        ありがとうございます!

 

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